エッチスケッチサンドイッチ

亀の啓示として活動していた頃の絵や漫画、今描くラブラブなやつらのはなし。

本能とラブラブのおもむくままに。

美久が高校に上がったばかりのころ。
聡と知り合った。
聡は大学2年。
もうすぐ20歳という年齢で、
15歳の美久から見れば
すっかり大人の男だった。
逆に美久の高校1年とは思えない
見事な胸とむっちりとした太ももに
目を奪われ過ぎることもなく
街をエスコートしてくれる聡は
美久にすべてを委ね可愛がってほしいと
思わせるに十分な大人の魅力をもっていた。

三回目のデートでキスをした。

だが、そのキスが
二人の最後のキスとなった。





「ほら。股開けよ。」

ベッドの上。
もう美久の左右の乳首はクリップで挟まれ
コードで繋がったコントローラーのスイッチは
強にロックされていた。
もう痛いほどに乳首を責められているのに
三点責めのバイブを振りかざして
美久の股を開かせようとしている聡の
表情は冷たいものだ。

「もう、いい加減にしてよ。」

あたしたちって、つき合ってるんじゃないの?

美久はあの、最初のキスを思い出していた。
触れてくるだけだった聡のキスを
自分が子供扱いされたからだと思った美久は
自分から彼の唇を吸い、舌を絡め、必死に
抱いてほしいとアピールした。
あれがいけなかったの?

「どうして?あなたが来てくれないの?」

「お前が淫乱だからだよ。」

聡は何か心の傷でもあるのか
そういう性癖なのか
美久の体を自ら犯そうとはしない。
玩具で感じさせ、何度でもイカせる。
乱れた美久を見て蔑むように笑う。

「いくら好きな女でも、こんなに淫乱で
あへあへ感じて性欲底無し沼みたいな女は
ヘドが出るんだよ。幻滅だ。汚いよ。」

美久はいつも思う。

この人はなんのつもりで
自分と一緒にいるのだろう。
冷静になれば聡こそが異常性癖者なんだが
この頃の美久にはわからなかったのだ。

あんな背伸びしたキスをした自分が悪かった。
だからこんな誤解されて。

今まで、強でずっと責められていた乳首が
急にスイッチを弱にされて、美久は油断した。

「んあっ!あはあんっ!!んあん、んあん!」

今日はイクまいと思っていたのに。
また、乳首でイカされてしまった。
聡は無理矢理美久の股を広げて
トロトロの小陰唇をくっぷりと捲った。

「たく。乳首だけでこんなにしやがって!」

聡はつまらなそうに荒っぽく指を入れた。
くちゅぷくぽっとわざと音をたてる。

「あっ!あんっ!いやあ!」

正直、軽く潮を吹くくらいにイッてしまった
ところに男の固くて太い指が入ってきたのだ
美久はつい無防備に感じてしまった。
聡の指は意地悪く、美久のGスポット
しごきあげた。

「指でイカしてやるなんてもったいねえか」

美久が聡の指を受け入れて
腰を回している間に指を抜かれ
あっという間にバイブと替えられてしまう。

美久にはわかっていた。
このバイブは気持ちよくて、拒む理由は
一つもない。

「いやあ!だめっ挿入ちゃ、奥までいやあ!」

本当はいやじゃない。
気持ちいい。もっとイく。腰ぜんぶが熱い。
乳首もバイブが責め立ててる。

ああん!感じちゃう!どうしようもないの!
気持ちいい!もっと!もっとぅ!!














聡は玩具でイキつかれた美久の目の前で
詰まらなそうに、自らのいきり立つぺニスを
つかんで、何度かしごいた。
いつもなのだが、三回か四回こすると
びしゅっと精液を発射する。
美久はイキつかれた後でも
その姿を見せつけられて
イキそうに感じる。

「おねがい。食べさせて。」

美久は必死に頼む。

「わかったよ。今日は、特別だ。」

だいたい、月に一度か二度特別だと
しゃぶらせてくれる。

美久が上手くフェラをすると
聡はイッたばかりだというのに
うっと唸りながら美久の口のなかで
ビックビクと射精した。

「いままで何本のちんぽをくわえてきたんだ。
この売女!」














美久はなぜ、聡と関係を続けているのか
自分でもわからなかった。

「あたしを、きらい?」

「バカな女だな。そんなこともわからない。」

「どっちなの?」

「俺はお前の性欲を満たしてやってるじゃないか
なにか不満なのかよ?」

肝心なことをはぐらかす聡。

いつしか美久も訊くのをやめた。













「なあ、田村!野球拳しようぜっ!!」

2年生になり、同じクラスになった
森本圭一。気づくと仏頂面で自分を見ている。
くりっとしたどんぐり目で
ムスッとした顔をむけているので、
一度真っ直ぐに見つめ返してみた。
すると、イタズラっぽい顔でにぱっと笑った。
そんな具合でたまに見つめあうことが
あったのだが、それがなにかと言われると

わからない。

そんな森本が廊下でどんどん距離を詰めてきた。
あれよあれよと壁に追い詰められ
いわゆる壁ドンをかまされながら
キスする寸前まで近づいてきて
森本が言った。





野球、拳?


「放課後!行こうぜ!!」

どこに?

「え?ラブホにきまってんじゃん!」

え?どうして?

「じゃあ、お前、校庭でやりたいか?
教室の方がいい?」

っていうか、なんで野球拳なの?




「今日、俺の星占い!最強の運気なんだよ!」

















なんとなく訳のわからない勢いに飲まれて
学校帰りに一緒にラブホに行く。

なんか変なの。

美久は一向に抱いてくれない
玩具で責めるだけの彼と

ラブホで野球拳をやろうなどと
曇りのないドングリ目で言うクラスメートと

どっちもどっちねと思う。






「アウト!セーフ!ヨヨイノヨイ!!」
「きゃー!」

森本は勝ちに勝って
美久をどんどん脱がせていく。

髪を留めているリボン、制服のスカーフ、
靴下まで無理矢理カウントして粘ったのだが
とうとうスカートを脱がされた。
パンツが見えないように必死で
ブラウスで隠す。
次に負ければブラとパンツだけに
なってしまう。







グーで負けた美久はブラウスを
脱がざるを得なくなる。


もう、いいじゃない。
セックスしたいならしたいって
言えばいいのに。
でも、もしかして森本も
あたしの体を見るだけ見て
鼻で笑うの?
それだけ?なのかなあ。


美久はあらためて森本を見た。

鼻息が荒い。

目が爛々と輝く。

本当に小さい声だが
うひ、うひ、と漏れてくる。

本当に、嬉しそうなのだ。





「ボタン外すの、手伝ってくれない?」

美久は言ってからまずい!と思う。
また、自分から誘う感じになる。
男ってそういうの嫌いなんじゃない?

森本はにっこりすると
美久のブラウスのボタンに手をかける。

「ぬあ。吸い込まれちまう。」

胸元を開きながら、谷間に鼻っ面をつっこむ。

「もう!だめよぅ!」

ボタンをすべて外し、美久の丸い肩を
滑らせてブラウスを脱がせた。

「きれいだ。美久。」

「ほんとに?」

「めまいがするくらい。」

森本はブラのストラップに指をはさんだ。

「野球拳じゃ、ないの?」

美久は甘い声で楽しそうに突っ込んだ。

「う、歌えない。勃起しすぎて痛いから。」

「バカね。」









森本の手は少しずつブラのカップの中に
差し入れられる。

やさしい。

大事に触れてくれているのがわかった。

「美久。キスしていい?」

「いいよ。」


森本は男らしい薄目の唇を美久の厚い唇に
滑らせて、舌でぺろりと舐めあげると
ゆっくりと吸い付いて中まで舌で侵入した。
美久は夢中で舌を絡めた。

「可愛いくち。たべちゃいたい。」
「あん。もう、食べてるでしょ。」
「下のくちもきっと可愛い。」
「エッチね。」
「俺のカチカチのぶっとい肉棒で
さんざん突きまくってやるぜ。」

美久はこんなセックスは久しぶりで
とても嬉しかった。
嘘でもいいから、自分を好きでいてほしい。
自分の体を求めて、可愛がってほしい。
嘘でも、今だけでもいいの。


「くふっ。お、おまえ、スゲエ!」
「も、森本だって。んあああっ!ああんっ!」
「そ、そろそろ、イクぜ!」
「あんっ一緒にっイクぅんっ今よぅ!!」
「ぐふーーーーっ!!」

美久は自分の性器をかき回して突きあげる
生のぺニスにうっとりした。
玩具では感じられない、生の男の温もり
お互いに感じあう幸せ感は
たまらなかったのだ。
淫乱と言われ続けて傷ついた美久には
森本の愛撫と正直に口から出る褒め言葉が
温かく何より感じさせてくれた。









「俺たち、もう、こんな仲ってことで?」
ラブホから出るとき。
森本はやさしく美久を抱き締めてキスした。
「ひとつ、きいてもいい?」
美久は自分から唇を離して訊ねる。
「こんな仲って言うのは?体、だけ?」
体だけでも、こんなにやさしく抱いてくれる
ならばいいわと美久は思っていた。
だけど、そうだよ?それ以外になにが?なんて
返されたらそれはちょっぴり悲しいなと
訊いておきながら訊かなきゃよかったと
すこし怯んで森本の顔から目をそらした。
「大好きだ。ごめん。体から丸め込もう
なんて思ってたんだ。」
「丸め込もう?」
「込まれてくれる?」
「ん。ま、いいや。」
「えへ。好きだよ。同じクラスになって
初めてお前を見たとき。どうしていいか
わかんねえくらい、このへんぎゅーっとして」
森本は胸元でシャツをくしゃくしゃに
かきむしった。
「そのわりにはあたしを見てブスッとした
気に入らなそうな顔していたわ?」
「どうしてそんなに可愛いんだよっ!って
なんかイライラした。俺の気持ちなんか
わかってないだろっ!って。」
「わかるわけないじゃない!」
「だけど、たまに。俺を見てくれたろ?
すっげーうれしかった。」
美久は、自分がすごく甘酸っぱい経験を
しているようでくすぐったかった。










美久は聡と別れる決心をした。